【ベストセラー早読み】  「旅の食卓」池内紀著(亜紀書房 1600円+税)

ベストセラー早読み
「旅の食卓」池内紀著(亜紀書房 1600円+税)
日刊ゲンダイ2016年8月30日

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/188751


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 作者は食べ盛りを戦後の食糧難の時代に過ごした世代。だから、ただのうまいものエッセーとは訳が違う。「石狩川と鮭」から「屋久島の焼酎」まで、列島を縦断しながら、作者の中にある記憶や体験や文学的蓄積が、ご当地のうまいもの以上のメーンディッシュになっている。

 石狩川の旅では3日連続で鮭三昧。皮も内臓も白子も堪能する。鮭の味を深いものにしているのは、小説「石狩川」。石狩平野の真ん中にある当別町に開拓民の子として生まれたプロレタリア文学者・本庄陸男の作品は、生き物のような大河のさまを描いている。

 東日本大震災後、ほどなくして訪れた石巻は、様相が一変していた。居酒屋のメニューにあったのはイカだけ。なぜか涙が流れてきて、コップ酒をゴクリ。

 金沢では近江町市場で仕入れたフグの粕漬けやドジョウの蒲焼きをつまみに、リュックで持参したコニャックの小瓶を空け、心地よく酩酊する。

 駅前ホテルに泊まり、ふらりと町に出て、食に出合う。ぜいたくや余計なうんちくとは無縁。最良の道連れに導かれてよい旅をした気分になる。

「旅の食卓」 池内紀著(亜紀書房 1,728円税込)


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【内容情報】(出版社より)
ふらっと旅に出かけてみれば、きっとすてきな発見がある。
忘れられない人との、そして食との出会い。
居酒屋料理からおやつまで、心に残る「そこでしか食べられない味」を求め、
今日も旅の達人・池内紀がゆく。
ゆったりのんびり旅気分にひたれる、大人のための散歩エッセイ。
著者直筆の味わいあるイラスト多数収録。
~訪れた土地と、出会った絶品~
最上川とそば/庄内のドンガラ汁/岩手の漬物/仙台のホヤ/石巻のイカ料理
石狩川と鮭/西伊豆のおでん/魚沼の嗜好品/越後・蒲原のハタハタ
甲州のほうとう/敦賀のカマボコ/金沢のドジョウのかば焼き/播州のそうめん丼
瀬戸内の魚料理/大阪目食帳/伯耆の地産料理/デニムとサワラ/伊予のマントウ
長崎のカツ丼/豊後・日田の鮎料理/屋久島の焼酎/八丈島と黒潮料理


旅の食卓
亜紀書房
池内紀

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旅の食卓 [ 池内紀 ]
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池内紀 亜紀書房発行年月:2016年07月27日 ページ数:233p サイズ:単行本 ISBN:97


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商品基本情報
発売日: 2016年07月27日頃
著者/編集: 池内紀
出版社: 亜紀書房
サイズ: 単行本
ページ数: 233p
ISBNコード: 9784750514802
注記: 付属資料:絵はがき3

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
忘れられない“味”がある。ぶらりと出かけてみれば、きっとたいせつな何かが見つかる。自分だけのとっておきの町。人、そして食との出会い。お金をかけない「豊かさ」へのヒントに満ちた、おとなの旅日記。

【目次】(「BOOK」データベースより)
石狩川と鮭
庄内のドンガラ汁
最上川とそば
石巻のイカ料理
仙台のホヤ
西伊豆のおでん
八丈島と島寿司
甲州のほうとう
魚沼の食材とおやつ
越後・蒲原のハタハタ〔ほか〕

【著者情報】(「BOOK」データベースより)
池内紀(イケウチオサム)
1940年、兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者、エッセイスト。主な著書に『ゲーテさんこんばんは』(桑原武夫学芸賞)、『海山のあいだ』(講談社エッセイ賞)、『恩地孝四郎』(読売文学賞)など。訳書に『カフカ小説全集』(日本翻訳文化賞)、『ファウスト』(毎日出版文化賞)など