幻の「或る列車」九州で復活へ スイーツ楽しむ観光用に (朝日新聞デジタル2014年7月29日)

幻の「或る列車」九州で復活へ スイーツ楽しむ観光用に
朝日新聞デジタル2014年7月29日07時35分 土屋亮

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九州鉄道が米国ブリル社から買った「或る列車」。木造で茶色だった=原鉄道模型博物館提供

 100年以上前に造られ、活躍しないまま姿を消した「幻の豪華客車」が来夏、九州でよみがえることになった。鉄道模型の制作・収集で世界的に有名で、今月5日に95歳で亡くなった元コクヨ専務、原信太郎(のぶたろう)さんがつくった模型をもとに、JR九州が実物の観光列車として復活させる。

 モデルとなるのは、明治時代に設立された九州初の鉄道会社、九州鉄道が1906年に米国のブリル社に発注してつくられた列車。完成後に九州鉄道が国有化されると、東京に運ばれ、ほとんど営業運転されなかった幻の客車で、鉄道ファンの間では「或(あ)る列車」という通称で知られている。

 子どものころに実物を見た原さんは、その記憶や資料をもとにステンドグラスやインテリアまで再現した模型を、7年かけて99年につくり上げた。2年前にオープンし、原さんが館長を務めた原鉄道模型博物館(横浜市)に展示されている。原さんが自作・収集したコレクションのうち約1千両を公開する博物館のなかでも逸品だ。

 実物を復活させたいという原さんの遺志をJR九州が引き継ぎ、レトロで豪華なデザインを再現した列車を来夏から走らせる。豪華寝台列車「ななつ星」のデザインも手がけた工業デザイナーの水戸岡鋭治さんが、幻の客車の再現に挑戦する。

 車内で特注のお菓子を味わいながら、車窓の景色を楽しめる「スイーツ列車」として、大分県の別府―日田と長崎県の佐世保―長崎の2区間を1~2カ月ごとに交互に走らせる予定。JR九州のほかの観光列車(ななつ星除く)より料金はやや高めになりそうだ。(土屋亮)

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