【書評】 瀬戸内海モダニズム周遊 橋爪 紳也 著  (東京新聞2014年7月13日)

【書評】
瀬戸内海モダニズム周遊 橋爪 紳也 著
東京新聞2014年7月13日

http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2014071302000177.html


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観光で開かれる時代

「瀬戸内海モダニズム周遊」橋爪紳也著(芸術新聞社 2,700円税込)


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瀬戸内海モダニズム周遊
芸術新聞社
橋爪紳也

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橋爪紳也 芸術新聞社発行年月:2014年05月 ページ数:399p サイズ:単行本 ISBN:978


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・発売日:2014年05月
・著者/編集:橋爪紳也
・出版社:芸術新聞社
・サイズ:単行本
・ページ数:399p
・ISBNコード:9784875863946

【内容情報】
超広域(一府一〇県)、まれに見る大公園!!“瀬戸内海”はいかにつくられた?明治から戦前期の地図や絵葉書、案内書、広告などを探索。

【目次】
第1章 公園と海
第2章 観光と海
第3章 文化と海
第4章 名所と海
第5章 産業と海
第6章 都市と海
第7章 温泉と海

【著者情報】
橋爪紳也(ハシズメシンヤ)
1960年大阪市生まれ。京都大学工学部建築学科卒業、京都大学大学院工学研究科修士課程、大阪大学大学院工学研究科博士課程修了。建築史・都市文化論専攻。工学博士。現在、大阪府立大学21世紀科学研究機構教授、大阪府立大学観光産業戦略研究所長、大阪市立大学都市研究プラザ特任教授。大阪府特別顧問、大阪市特別顧問、大阪府市文化振興会議会長などを兼務

[評者]岡村民夫=法政大教授

 江戸後期から明治初期に来日した西洋人らが、本州・四国間の灘の連なりとしてしか認識されてこなかった海域を一まとまりの内海・多島海として発見し、「世界の公園」と顕揚する。このヴィジョンの受容を通して<瀬戸内海>が誕生し、一九三四年、瀬戸内海は我が国初の国立公園に選定されるに至った。と論じた西田正憲の名著『瀬戸内海の発見』を、橋爪紳也はしっかり踏まえている。

 ただし、本書の類いない特色は、明治から戦前までのモダンな瀬戸内海観光開発を担った交通機関、観光業者、地方名士、メディアなどの極めて具体的な紹介や、伝統的な名所と観光モダニズムが結びつく経緯のクローズアップにある。その際、著者お得意の妙技が披露される。多年収集した膨大な「紙もの」(鳥瞰(ちょうかん)図、絵葉書(えはがき)、ポスター、雑誌等)が融通無碍(ゆうずうむげ)に引用され、豊富な図版を通して時代の空気が立ち昇るのだ。

 瀬戸内海周遊航路を開拓した大阪商船とそのPR誌『海』が繰り返し登場する。海から陸を捉えなおす視点は地域や領域の枠をかいくぐる。例えば九州の別府温泉の「地獄巡り」の形成と、大阪や松山の近代化とのつながりが露(あら)わになる。

 国立公園選定八十年を記念する本書は、船による島巡りアートツアーや村上水軍関連地巡りといった新たな瀬戸内海観光の動向とも無縁ではないだろう。

(芸術新聞社・2700円)

 はしづめ・しんや 1960年生まれ。大阪府立大教授。著書『日本の遊園地』。

◆もう1冊 
 武田尚子著『「海の道」の三○○年』(河出ブックス)。江戸から現代まで瀬戸内海の漁業や交易、産業の歴史を解説。





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近現代日本の縮図瀬戸内海 河出ブックス 武田尚子 河出書房新社発行年月:2011年04月 ページ数:


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