【書評】 「神と仏の再発見」長部日出雄著(津軽書房 2160円) (東京新聞2014年6月15日)

【書評】
神と仏の再発見 長部 日出雄 著 (津軽書房・2160円)
東京新聞2014年6月15日

http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2014061502000185.html


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[評者]佐藤洋二郎=作家

「神と仏の再発見 カミノミクスが地方を救う」長部日出雄著(津軽書房 2,160円税込)


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信仰の歴史を遡って全国の主な神社寺院<パワースポット>を巡る旅に出てみませんか ー多数の墨画も誘う旅心に抱かれてー 日本のパワースポット巡りに必携のガイドブック。 住吉神社、出雲大社、諏訪大社、東大寺、法隆寺、延暦寺、高野山、永平寺、熊野三山、円覚寺、遊行寺、善光寺、中尊寺、正法寺、百沢・岩木山神社、明治神宮、霧島神宮古宮址、高千穂神社、伊勢神宮

出版社からのコメント
神と仏、自国の宗教と他国の宗教と共に信ずる国。その信仰の歴史を縄文時代から読み解くと、全く新しい日本列島像が浮かび上がってくる!

著者について
青森県弘前市出身 早稲田大学中退、「週刊読売」記者、雑誌『映画評論』編集者、映画評論家・ルポライターを経て、作家となる。 1973年 『津軽じょんから節』と『津軽世去れ節』により、第69回直木賞を受賞。 1979年 『鬼が来た-棟方志功伝』により、第30回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1986年 『見知らぬ戦場』により、第6回新田次郎文学賞を受賞。 1989年 映画『夢の祭り』、原作・脚本・監督で製作。 2002年 『桜桃とキリスト もう一つの太宰治伝』により第29回大佛次郎賞・第15回和辻哲郎文化賞を受賞。紫綬褒章受章。


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津軽書房
長部日出雄

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神と仏の再発見 カミノミクスが地方を救う[本/雑誌] / 長部日出雄/著
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・発売日:2014年05月
・著者/編集:長部日出雄
・出版社:津軽書房
・サイズ:単行本
・ページ数:315p
・ISBNコード:9784806602293

内容
神と仏、自国の宗教と他国の宗教を共に信ずる国。その信仰の歴史を縄文時代から読み解くと、全く新しい日本列島像が浮かび上がって来る!日本のパワースポット巡りに必携のガイドブック。

【目次】
住吉神社
出雲大社
諏訪大社
東大寺
法隆寺
延暦寺
高野山
永平寺
熊野三山
円覚寺
遊行寺
善光寺
中尊寺
正法寺
岩木山神社
明治神宮
霧島神宮古宮址
高千穂神社
伊勢神宮

著者略歴
長部/日出雄
作家。1934年、青森県弘前市生れ。早大文学部中退。週刊誌記者、フリーライター、映画評論などの仕事を経て、小説を書き始め、70年から一時帰郷して書いた『津軽世去れ節』『津軽じょんから節』で、73年に直木賞、80年に『鬼が来た 棟方志功伝』で芸術選奨文部大臣賞、87年に『見知らぬ戦場』で新田次郎文学賞、2002年に『桜桃とキリスト もう一つの太宰治伝』で大佛次郎賞、03年に和辻哲郎文化賞を受賞

◆日本人の基盤に畏れる心
 日本は不思議な国だ。蕃神(ばんしん)である仏様を敬い、なおかつ八百万(やおよろず)の神様も崇拝する。先進国でこんなに神仏を崇(あが)める民族はいるのだろうか。その上、結婚式も神前や仏前、キリスト教徒でもないのに教会で挙げたりする。憲法で信教の自由をうたっているが、それよりももっと自由に振る舞っているように見える。

 ここに書かれていることは、遠い昔より神仏に畏敬の念を抱く日本人の心を改めて提示したものだが、読んでいて、日本人の精神構造は神仏を敬うことによって、育まれていたのだなと実感させられる。そしてもし神社に文字が残っていれば、また別の歴史も見えてくるのだろうが、残念ながら神仏分離により、逆に時代の向こう側に隠されたのも事実だ。

 著者はそこのところも丹念に書いていて、北は岩木山神社から南は霧島神宮古宮址(ふるみやあと)まで、十九の寺社を訪ね歩き日本の成り立ちを探っている。おのずとわたしたちの生活や生き方も、古代からの神仏の崇敬や畏敬が無言の律法となって、日本人の精神構造を作り上げたということにも気づかされる。ものの見方も考え方も、あるいは美意識も佇(たたず)まいも、その基盤になっているのは神仏への畏れや戒めからだ。

 本書を読むと、日本人がいかに豊饒(ほうじょう)な精神の持ち主かということも見えてくる。戦争に負け、時代が変わったとしても、神仏の威徳によりその精神は簡単に消え去るものでもない。心の奥深くに水脈があるのだ。著者はそれを掘り起こし、世の中をもっと浄化させたいと願っている。わたしたちを救うのは今も昔も「カミノミクス」だと言うが、眠っている信仰心を呼び戻せば困難な時代にも新たな可能性を見いだすことができる。

 著者の主張は、古さから新しさを学ぶのだとおもっているこちらには、まったく同感だという気持ちにさせられる。各章はながくないが、文章に奥行きがあり、読み応えがあった。
  
 おさべ・ひでお 1934年生まれ。作家。著書『桜桃とキリスト』など。

◆もう1冊
 安丸良夫著『神々の明治維新』(岩波新書)。明治維新時の「神仏分離」と「廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)」が日本人の精神をどう変えたかを克明に描く。


神々の明治維新―神仏分離と廃仏毀釈 (岩波新書 黄版 103)
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