【上州まちある記】 炭入り食品 旧家風の店で 南牧村磐戸 (読売新聞2014年2月4日 )

上州まちある記
炭入り食品 旧家風の店で 南牧村磐戸

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/feature/maebashi1333378750378_02/news/20140204-OYT8T00174.htm

見た目と違ってさっぱり系の味「炭ラーメン」(千歳屋飲食店で)


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炭ラーメンが名物の千歳屋飲食店(南牧村磐戸で)


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南牧村森林組合が開発した食用微粉炭


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 カーブのきつい県道の途中、旧家風の木造建築の商店が道の両側にびっしりと立ち並んでいるのが見えた。南牧川沿いにはハイキングやサイクリングに良さそうな道が延びている。人通りはまばらだが、「炭らーめん」と書かれたのぼりが立つお店には、厚着をした人たちが次々と吸い込まれるように入っていた。

 そのお店、「千歳屋飲食店」の炭らーめんは、塩やしょうゆなど4種類(700~750円)の味がある。真っ黒な麺には一瞬たじろぐが、さっぱり系のスープをよく吸って、喉越しがツルツルしている。何ともくせになる味だ。メニューには炭ギョーザ、炭ソース焼きそばもある。

 「2004年に開通した湯の沢トンネルを通って、藤岡だけでなく、埼玉方面からもわざわざお越しになる方が増えています」

 そう語るのは店主の水沢隆さん(61)。1900年頃に創業した老舗の4代目だ。

 炭を食品にするアイデアは2002年、南牧村森林組合が間伐材の活用法として考え出した。焼いて木炭にした後、すりつぶして細かい粉末にする技術を開発し、村内の飲食店に紹介した。千歳屋は真っ先に実用化した店の一つだ。

 千歳屋の麺を製造している近所の菓子店「信濃屋嘉助」では、炭入りのまんじゅうやアメ、パイなどを販売している。村内にはほかにも、うどんやピザ、こんにゃくなどの炭入り食品を提供している店がある。いずれも「炭」のイメージから想像される臭いやえぐみ、食感のざらつきは全くない。炭には整腸効果があると言われ、「健康に良いから」と買い求める人もいる。

 磐戸地区には、明治時代に上越地方の豪雪地帯から移り住んできた家庭が10軒ほどある。村にかつてあった造り酒屋に杜氏(とうじ)として出稼ぎに来て、やがて菓子店などを開いて住み着いた。

 その一つ「房月堂」は、「もねまんじゅう」(12個入り360円)が一番の売り物。北海道十勝産の小豆を練ったあんの中から、みたらし団子風のたれがトロリと出てくる。4代目の店主渡辺裕史さん(38)は「先祖の話を知る人がほとんどいなくなったけれど、菓子作りの伝統は守っていきたい」と力を込める。

 毎年8月中旬、わら束に火を付けて大きく振り回す勇壮なイベント「火とぼし」が行われる時期は、村内に観光客があふれ、まんじゅう作りも大忙しとなる。

(浜口正博)

 ◆メモ◆ 千歳屋飲食店 南牧村磐戸141。午前11時半から午後2時半。水曜定休。予約貸し切りあり。0274・87・2027。

 南牧村森林組合 同村小沢1304。食用微粉炭は10グラム1000円で販売している。0274・87・2102。

 房月堂 同村磐戸284の5。午前7時~午後7時。月曜定休。0274・87・2302。

(2014年2月4日 読売新聞)


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