【吉田類 大衆酒場100選】 昼酒の聖地は生ビールとつまみで240円ナリ ■肉の大山(上野)

【吉田類 大衆酒場100選】
昼酒の聖地は生ビールとつまみで240円ナリ

日刊ゲンダイ2013年11月28日 掲載

http://gendai.net/articles/view/syoku/146264


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(C)日刊ゲンダイ

■肉の大山(上野)

 上野駅は中央改札から広小路口に出て、マルイ裏手のさくら通り商店街へ。この一帯は昼酒の聖地として知られていて、「立飲み たきおか」でジョッキをあおるご同輩や「もつ焼 大統領」のうまそうな煮込みの匂いに足を止めそうになりながら、「肉の大山」へたどり着く。ここでも、当然のように飲んでいる先客たち。まだ午後3時というのに、すっかり出来上がった顔もみえる。肉の卸会社が経営の食堂、というより、立ち飲み店である。安く、うまく、飲めるのだ。

 まずはと、生ビール(中)380円と名物のやみつきコロッケ50円を注文した。キャッシュオンデリバリー、その都度払いで500円玉を渡すと、熱々コロッケ入りの袋とビールと共に、チャリンチャリンと260円が戻ってきた。ハテ? もう酔ったかと飲む前から頭をひねり、「あの~」と店員さんに声をかける。

「平日午後3時からの2時間はドリンク半額なんスよ!」

 と言うのである。その笑顔をみて、こちらもニンマリだ。人生たまには良いこともある。冷えた生ビールで喉を鳴らした。コロッケにかぶりついた。すぐにビールのおかわりを頼みながら、口の中でホクホクのジャガイモと豚肉の肉汁を味わっていたら、喉につまって、ゲホッ、ゲホッ。慌てるこじきか、われながら貧乏根性が嫌になるが、それでも止まらないのであった。カウンター隣の白髪の常連さんに、笑われてしまった。こんな情報も。

「いいこと教えてあげようか。毎週月曜日はな、終日ドリンクが半額なんだ。軒先まで客が列をつくり、カウンターもテーブル席も飲み助でごった返して、お祭り騒ぎよ」

 ワッショイ、ワッショイと声が聞こえてくるようだ。生ビール(大)600円もチューハイ300円もホッピー300円も、すべて半額。おまけにつまみもハムカツ70円にから揚げ(3個)120円、サラダといった一品料理が一律200円とは、べらぼうに安い。

 1000円でベロベロになれる店を飲んべえ用語で「センベロ」と呼ぶが、それを通り越して、ベロンベロンだ。

 酒をチューハイに差し替えて、気分が飛んでいく。往来の人々も、見慣れた光景なのだろう、誰ひとり気にしていないような気がする。ま、それも酔っぱらった証拠なのでしょうね。

 見上げると、青い空の真ん中で、お天道様が笑っている。
(取材・カメラ 吉田慎治)

■「やみつきメンチ」もうまい

吉田類…「立ち飲みの奥にレストランがありまして、そこでも外と同じ値段で酒やつまみを頼めるんですよ。立ち飲みで街や飲み仲間と一体感を楽しむのもいいけど、これからの季節、やっぱりヌクヌクしながら飲めるのはありがたい。ま、僕は断然立ち飲み派なんですけどね。やみつきメンチがうまいのなんの」

▼よしだ・るい 高知県出身。画家、イラストレーターの傍ら、酒場詩人として全国の酒場をめぐる。著書に「酒場歳時記」など。BS―TBS「吉田類の酒場放浪記」出演中。


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