【親子でぶらり 学べるスポット】 源平、上杉氏…夢の跡 比企城館跡群(埼玉県嵐山町)

【親子でぶらり 学べるスポット】
源平、上杉氏…夢の跡 比企城館跡群(埼玉県嵐山町)
東京新聞2013年9月19日

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyoguide/info/burari/CK2013091902000172.html


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上空から見た菅谷館跡。右上に見えるのが埼玉県立嵐山史跡の博物館=嵐山町提供


 源平の合戦を伝説的に描いた「源平盛衰記」には、義経の逆落としで有名な鵯越(ひよどりごえ)の際、三日月という名のくり毛の馬を鎧(よろい)の上に担ぎ、岩のはざまをしずしずと下りた武将の記述がある。鎌倉武士だった畠山重忠である。


 比企城館跡群のひとつ、菅谷館(すがややかた)跡は、この重忠の居館だったと伝えられる。重忠が北条氏の謀略で二俣川で討たれた際、菅谷館を出て鎌倉に向かったと吾妻鏡(あずまかがみ)に記されている。


 ただ残念ながら重忠時代の遺構はこれまで確認されていない。「現在残っている土塁や堀は戦国時代のものです」と嵐山史跡の博物館の浅野晴樹館長は話す。山内上杉氏と扇谷上杉氏が争った15世紀半ばから16世紀にかけ、本城だった鉢形城(埼玉県寄居町)の前線基地として城が再興されたとみられる。


 「この時期には近くに多くの中世城館が造られています。そのうち菅谷館、松山城、杉山城、小倉城の4つの土塁などがとりわけ当時の様子をとどめており、比企城館跡群として国指定史跡になりました」と浅野館長。博物館では4城跡から発掘された資料などを中心に、重忠ロボットなども展示している。


 博物館がある菅谷館跡は、こんもりとした雑木林で、初夏から8月にかけては国蝶(こくちょう)オオムラサキも飛び交う。城が造られた当時はもちろん樹木などはなかったとみられるが、兵(つわもの)どもの夢の跡は年月を経て自然に恵まれた森になった。秋にかけては彼岸花(ひがんばな)や萩(はぎ)などの草花も楽しめそうだ。 (仁)

◆ひとこと


 「多少マニアックかもしれませんが、立派な城跡です。見ておく価値があると思いますね」と国立歴史民俗博物館の林部均教授。

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 ★埼玉県立嵐山史跡の博物館 埼玉県嵐山町菅谷757、東武東上線武蔵嵐山駅徒歩15分。観覧料一般100円、高校生・学生50円。中学生以下は無料。原則月曜休館。9月27日と10月18日には石碑などの文字を紙に写し取る拓本教室を実施。申し込み・問い合わせなどは(電)0493・62・5896。

●足を延ばせば…


 ★埼玉県こども動物自然公園 東松山市岩殿554、東武東上線高坂駅からバス鳩山ニュータウン行き、こども動物自然公園下車。ウサギを抱いたり牛乳をしぼったり、たくさんの動物と触れ合える。園内には大小20の恐竜モニュメントも。入園料高校生以上500円、小中学生200円。原則月曜休園。(電)0493・35・1234。


 ★原爆の図丸木美術館 東松山市下唐子1401、東武東上線森林公園駅から3.5キロ。タクシーで12分。駅北口にレンタサイクルあり。丸木位里、俊夫妻による原爆の図などを常設展示。11月9日まで、各地の戦争の痕跡を撮影した平野正樹さんの写真展を開催。入館料大人900円、中高生600円、小学生400円。原則月曜と年末年始休館。(電)0493・22・3266。

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