富士山 130キロ先の眺望 千葉市、新たな観光の目玉に (東京新聞2013年9月1日 千葉)

【千葉】
富士山 130キロ先の眺望 千葉市、新たな観光の目玉に
東京新聞2013年9月1日

http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20130901/CK2013090102000124.html


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富士山をまつっている稲毛浅間神社=千葉市稲毛区で


 世界文化遺産の登録で注目を集める富士山。千葉市からは直線距離で約130キロ離れているが、市内から富士山を見られることはあまり知られていない。市は今秋から、富士山の眺望を新たな観光の目玉にしようと、さまざまな取り組みを始める。 (砂上麻子)


 千葉市と富士山のつながりは意外と古い。稲毛区にある稲毛浅間(せんげん)神社は、全国にある富士山を信仰の対象とする浅間神社の一つ。約千二百年前の八〇八(大同三)年に、富士山本宮(ほんぐう)浅間大社(静岡県富士宮市)の祭神を稲毛に移して祭ったのが始まりとされる。


 社殿は、東京湾を隔てて富士山と向かい合うように建てられている。今は内陸にあるが、東京湾岸の埋め立て前は海に近く、境内から富士山が見えていた。現在は、高層ビルなどに遮られて見えない。それでも、富士山の世界遺産登録後は「富士山と関係があると聞いて訪れる人が増えた」(同神社)という。


 また、江戸時代後期に活躍した浮世絵師、葛飾北斎は富嶽三十六景で「登戸浦(のぶとのうら)」を描いている。江戸湾の湊(みなと)だった登戸浦(現在の中央区登戸)で貝採りにいそしむ漁師の様子の奥に富士山が鎮座する。登戸浦の複画は、十月一日から千葉ポートタワー(中央区)で展示される。


 市が観光の目玉として力を入れるのが、毎年十月に現れるダイヤモンド富士。三日間ほど、沈む夕日が富士山の山頂と重なり、赤く輝く光彩現象だ。


 天候が良ければ、市内では十六日午後四時五十五分ごろ千葉ポートタワーで、二十一日午後四時四十九分ごろ幕張海浜公園の南にある美浜大橋(美浜区)などで東京湾越しに見られる。毎年二月にも観測できる。


 市は、市内から富士山が見られるマップの作成を進め、市民の富士山観賞に役立ててもらうことにしている。市集客観光課の桜井篤・集客プロモーション担当課長は「ベイエリア沿いからの富士山は千葉ならでは。富士山は外国人にも人気が高いので、千葉の新しい観光としてアピールしていきたい」と期待を込める。


 十月十六日と十八日、市内観光と船でダイヤモンド富士を観賞するツアーが行われる。大人五千九百八十円、小学生以下五千四百八十円。定員四十人。十二~十四日には、千葉港の工場夜景を眺めるクルーズも実施。千葉ポートタワー入館券と乗船券がセットで大人千円、小、中学生五百円。定員百人。また、千葉ポートタワーでは十六日にダイヤモンド富士の撮影会が開かれる。普段は入れない屋上からの撮影会で、幕張などのベイエリアを撮り続けている写真家の早坂卓(たかし)氏が指導する。


 クルーズと撮影会の問い合わせは、千葉ポートタワー=電043(241)0125=へ。

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