1955年創刊「銀座百点」700号 タウン誌先駆け (東京新聞2013年3月5日 夕刊)

【社会】
1955年創刊「銀座百点」700号 タウン誌先駆け
東京新聞2013年3月5日 夕刊



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700号を迎える冊子「銀座百点」。左手前の創刊号から反時計回りに100号ごとの記念号


 銀座を訪れる買い物客らに親しまれる月刊タウン誌「銀座百点」が三月で七百号に達した。店頭での無料配布だが、執筆陣には著名な作家や俳優らが名を連ね、連載から生まれたベストセラーも多い。「銀座の文化の薫りを伝えたい」という創刊以来の方針は今も受け継がれている。 (小林由比)

 銀座百点は一九五五年一月の創刊で、日本で最も古いタウン誌。渋谷や新宿の街に人気が出始めたことに危機感を抱いた銀座の商店主らが「お客さんへのサービスとして、読み物を作って配ってはどうか」と考えた。店主らは「銀座百店会」をつくり、会員店が雑誌を買い上げる仕組みにした。

 編集は、当時銀座にあった文芸春秋の名編集者として知られた故車谷弘さんが協力した。車谷さんの尽力で、創刊号から作家の久保田万太郎、吉屋信子らが執筆。一流の文化人が銀座への思いをつづったエッセーが読める雑誌として知られるようになった。二〇〇五年から編集長の滝田恭子さんは「書いてくださる方の良さを認め、また次の方が執筆してくれる、という積み重ねがあり、今に至っている」と話す。

 作家瀬戸内寂聴さんは七百号に寄せた特別エッセーで、徳島から大学入学のために上京した一九四〇年、上級生に連れられて初めて銀座を訪れた日を述懐する。「ショーウインドーはきらびやかで、お上りさんの学生の私などはねつけそうに輝いていた」

 六四年から銀座百点で、職人の仕事ぶりを描く随筆を連載したことにも触れ「この時代が、いちばん私にとって銀座が身近に感じられたころ」と振り返る。瀬戸内さんの連載はその後、「一筋の道」の題で出版された。

 同様に、向田邦子さんが七六年に始めた連載は後に「父の詫(わ)び状」として出版され、代表作の一つになるなど、雑誌から生まれた名作も多い。「いつの時代も作品一つ一つが、かけがえのない『わたしの銀座』になる。やはり銀座は特別な街」と滝田さんは語る。

 銀座百点は百三十八の店に置かれるほか、定期購読もできる。問い合わせは編集部=電03(3571)6860=へ。


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