【江戸東京 町歩き】 「同期の桜」を思い出して<千鳥ケ淵> (日刊ゲンダイ2013年3月28日)

【江戸東京 町歩き】
「同期の桜」を思い出して<千鳥ケ淵>
【話題】
日刊ゲンダイ2013年3月28日 掲載



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 今年の桜は急ぎすぎているような気がする。1日早く咲けば、散るのも1日早まるだけだ。

 70年前にも同じ気持ちの人たちがいた。
「貴様と俺とは同期の桜 同じ兵学校の庭に咲く 咲いた花なら散るのは覚悟 みごと散りましょ 国のため」

 作詞者でフランス文学者でもあった西条八十の詩「二輪の桜」をもとにできあがった「同期の桜」である。

 お国のために死のうなどと聞くと、それだけでキッとなる市民団体の方もいそうだが、この有名な軍歌は4番で「あれほど誓ったその日も待たず なぜに死んだか散ったのか」と続く。アメリカや中国の軍歌のように「進め進め!」「敵をやっつけろ!」と勇ましく叫ぶのではなく、むしろ反戦歌といっていい。

 戦後、西条八十は「軍歌を多く作った」として戦犯扱いされた。だが、古賀政男と組んだ「誰か故郷を想わざる」でも分かるように、戦場に散る若者の代弁者として戦争の無常を語っていたのだ。

 実際、早稲田の教え子を学徒出陣で送り出す際の西条は「胸が張り裂けそうであった」という。

 地下鉄「市ケ谷駅」を降り、ゆるやかな坂道を靖国神社へ。越えた先を右手に折れれば、千鳥ケ淵の満開の桜が出迎える。600メートルほども続く千鳥ケ淵緑道では、堀の水面をピンク色に染めた桜を背に、記念撮影する若者カップルが引きも切らない。どの笑顔も楽しそうだ。

 そしてカップルが気付かずに通り過ぎるのが、緑道の終わり付近にある「千鳥ケ淵戦没者墓苑」である。戦場に散った身元不明者、引き取り手のない35万6000柱余の遺骨が納められている。六角堂に手を合わせ、昭和天皇の歌碑に目をやる。

「くにのため いのちささげしひとびとの ことをおもえば むねせまりくる」

 戦後68年、桜を眺める際に1秒でもいいから、「なぜに死んだか散ったのか」という人たちがいたことを思い出して欲しい。




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