六角堂 再建の調べ 復元の端材で「コカリナ」 東京新聞2013年1月28日 夕刊

【社会】
六角堂 再建の調べ 復元の端材で「コカリナ」
東京新聞2013年1月28日 夕刊



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六角堂の原木で作ったコカリナを演奏する黒坂さん(右)と矢口さん=茨城県北茨城市で

 明治期の思想家・岡倉天心が設計し、東日本大震災の津波で流失した六角堂(茨城県北茨城市)を再建した茨城大が、復元に使った杉の端材を利用して、木製の笛「コカリナ」を作った。ハンガリーの民族楽器を基にした日本生まれの楽器で、皇后陛下も演奏されるというコカリナ。関係者は「復興の祈りを込めた」と話す。 (永山陽平)


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 「木の精が歌っているような音が出ます」。昨年十二月に茨城県天心記念五浦美術館(同市)で催されたコンサートで、笛の制作に携わったコカリナ奏者の黒坂黒太郎さんが紹介した。妻でオートハープ奏者の矢口周美さんと童謡「しゃぼん玉」などを演奏、澄んだ音色が響き渡った。
 六角堂の再建は、福島県いわき市の山林から切り出した樹齢百五十年の杉(長さ四十二メートル、直径九十五センチ)を二本使い、昨年四月に完成した。
 コカリナは、木材の端材を使って、音の高低が違う「ソプラノ」「バリトン」「トリプル」の三種類、計四十本を制作。長さ一メートル、直径二十五センチの丸太六本を使い、昨年十一月に完成した。
 コカリナ制作の意図について、茨城大の斎藤勝男社会連携課長は「杉を有効に利用したかったのと、復興のメロディーを奏でられる楽器を作れないかと思った」と話す。
 大学関係者が黒坂さんにコカリナ制作を依頼。黒坂さんは以前から、被災した松の木をコカリナにし、子どもたちにプレゼントするなど、被災地支援に取り組んでいた。
 黒坂さんは一九九五年、ハンガリーの露店で売られていた笛が、オカリナと形が似ていることから「コカリナ」と名付けて日本に紹介。楽器としての精度を高めるため、木工職人と改良を重ね「ハンガリー生まれ、日本育ち」となる現在のコカリナを形作った。
 九八年の長野冬季五輪の開会式では、周辺の道路建設によって伐採された木でコカリナを作って演奏した。その時にコカリナを知ったという皇后陛下に、演奏の指導をしたこともある。震災後は被災地で復興支援コンサートを開いている。

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